パニック障害(不安神経症)の動悸症状「発作と不整脈」の違い
2017/02/05
急に心臓がドキドキしだして、呼吸が締めつけられるように苦しくなることがある。
これは、不整脈に見られる症状です。
実は、パニック発作にも同じような症状が出ることがあります。
しかし、その違いを判別することは難しく、発作による動悸なのか、それとも不整脈による動悸なのか、よくわかっていない人が多いのが現状です。
ここでは、パニック発作による動悸と不整脈による動悸の違いを見分けるポイントをお伝えしたいと思います。自分の症状に不安がある方は、参考にしてみて下さい。
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不整脈とは?
不整脈は、心拍数がとても早くなったり、遅くなったりと不規則なリズムで鼓動をうつことを言います。
心臓は、筋肉からできており、心臓にある洞結節(どうけっせつ)と呼ばれる個所から微弱な電流が流れることで心臓が鼓動します。
この洞結節(どうけっせつ)から流れる電流のリズムが崩れることで心拍数が早くなったり、遅くなったりするわけです。これが不整脈になるメカニズムです。
ただし、
人間は精密機械ではありませんので、毎回一定のリズムで鼓動をうつということはありません。通常、一過性の脈の乱れというのは日常的に起こります。
そのため、大きな脈の乱れがあるからといって、それがただちに不整脈である、ということではありません。
不整脈は、脈の乱れが頻発する場合に可能性が疑われます。たまに脈が乱れることがある、というような場合は、不整脈ではない可能性が高いでしょう。
不整脈の見分け方
不整脈を自分の感覚だけで、完全に見極めることは困難です。不整脈を見極めるためには心電図をとる必要があります。
心電図をとることで、不整脈を正確に見極めることが出来ます。
ただし、安定している時の心電図はあまり意味がありません。実際に動悸が起こっている時に心電図をとる必要があります。
だからといって、病院へ行って診察を受けている時にタイミングよく動悸が起こるなんてことは少ないと思います。
そこで、おすすめなのが、24時間計測出来る「心電図ホルダー」で計測する方法です。
このやり方であれば、いつ動悸が起こっても心電図を計測することが出来るので確実にデータをとることが出来ます。病院で貸し出してくれる所もありますので行きつけの内科医院で聞いてみても良いでしょう。
パニック発作の動悸症状とは?
パニック発作の動悸症状は、不整脈のような体の異常からの動悸ではなく、心の問題が原因による動悸になります。
主に、頻繁に発作を繰り返し、「また発作になったらどうしよう、、」と不安に思ってしまう予期不安や、特定の場所で発作が起こりやすくなる恐怖広場などが、パニック発作(動悸発作)を引き起こす引き金となっています。
症状は、不整脈同様に、心拍数が早くなったり、胸が苦しくなったり、息苦しくなったり、立っていられなくなったりします。
パニック発作でも心電図は異常値になるの?
パニック発作で心電図の数値が以上値になるということはありません。ただ、息苦しくなってドキドキするだけです。発作時であっても心電図は正常なままです。
気持ちは、死んでしまうくらい苦しいと思われるかもしれませんが、死んでしまうことはありませんので、安心して下さい。
パニック発作と不整脈を判別する方法
パニック発作と不整脈を判別する方法は、心電図で計測する方法しかありません。目視や感覚だけで判別するのは不可能です。
激しい動悸や胸が苦しいというような症状を繰り返しているでしたら、まず、心電図で計測をして、「心臓に以上はない、不整脈ではない」ということを確認するが大切です。
内科診察で心臓に異常がないのであれば、パニック発作による動悸の可能性が高まります。
ただし、パニック発作も一過性のような、たまにドキドキすることがあるというな程度ではパニック発作と言えない場合もあります。
誰にだって、ドキドキしてしまうこともあります。
そのため、パニック発作が疑われる場合も、自分で「わたしはパニック障害なんだ、、」と決めつけず病院にいって相談してみましょう。
自分では、パニック障害だと思っていたけど、診察をしてもらったら、違っていた、なんてこともよくあるそうです。医師に診断結果が出るまでは、決めつけない方が得策です。
仮に、パニック障害、不整脈のいずれかの診断を受けたとしても、適切な治療を行えば完治する病です。悲観的になる必要はありまえん。
大切なことは、自分の病気を正確に判断して、正しい治療を進めることです。
パニック障害の症状について知識を深めました。つづいては、パニック障害の治療法についてお伝えをしたいと思います。パニック障害の治療法は実に様々な方法があります。自分に合ったパニック障害の治療法を見つけて実践してみましょう。