パニック障害(不安神経症)「行動療法 と 精神療法」薬にたよらない治療法
2017/01/20
行動範囲を狭め、ついには外出できなくなってしまう広場恐怖。少しずつもとの元の生活に戻していくには勇気をもって、一歩を踏み出さなければなりません。行動療法はそのための治療法です。
行動療法の手順
誤った思い込みを修正する
多くのパニック障害の人は、広場恐怖に苦しんでいます。その恐怖は、誤った思い込みでできあがったものにすぎません。
行動療法とは、恐怖の対象へ少しずつ近づいていって、誤った思い込みであることを認識させ、恐怖を克服していく治療です。
恐怖の対象へ少しずつ近づいていく
行動療法では、まず、「1人で電車に乗れるようになりたい」など、具体的な目標を設定することからスタートします。
次に、その目標をいくつかの小さな段階に分けて、いちばん楽なものから挑戦していきます。そして、その場所に慣れることができたら、次の段階へと進んでいきます。
大切なことは、1つひとつの段階で、ここに来ても何もおこらないのだということをしっかり確認することです。
このようにして、恐怖の対象を1つずつ克服し、ふつうの生活を送れるようにしていきます。
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【行動療法 例】電車に乗れない人の場合
- 駅の改札口までいく
- プラットフォームに立つ
- だれかに付き添ってもらって1駅だけ乗る
- 1人で1駅だけ乗る
- 各駅停車で2駅以上乗る
- 急行電車で1駅だけ乗る
- 急行電車で2駅以上乗る
これらを無理をせず、段階的に進めていきます。
【行動療法 例2】スーパーのレジに並ぶまで
不安が起こらないように、段階的に進めます。
最初は、スーパーがあまりこんでいない時間をみはからって行くようにしましょう。
- スーパーの入り口まで行ってみる
- 店内をゆっくり歩き、眺めるだけ
- 家族といっしょに行き、レジをすませる
- 1人で並んでみる
ポイントは、「なーんだ、なにも起こらないじゃないか」ということを、そのつど確認していくことです。
行動療法をもっと詳しく知りたい方は、より深堀した精神療法の認知行動療法をご覧ください。
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